
お茶の生産量日本一はなんといっても静岡。二番目はというと意外に思われるかもしれませんが鹿児島県。そして三番目が三重県です。静岡は「静岡茶」といいますが、鹿児島はあまり「鹿児島茶」とは言わないようです。三重県は「伊勢茶」。そして京都は「宇治茶」と言います。
ところで、じゃぁ「伊勢茶」はどこの地域をさして伊勢茶と言っているのでしょうか。聞くところによると、水沢(すいざわ/四日市)、鈴鹿、亀山、飯南、度会(わたらい)、そして伊賀もはいるらしい。とりあえず三重県産のお茶はみんな「伊勢茶」になるそうだ。
「宇治茶」はというともっと広くて京都はもちろんのこと奈良県産、滋賀県産、三重県産のお茶も「宇治茶」って言えちゃうんだって。なんでも宇治茶のうち京都府産のものは4分の1で、4分の3はそうじゃないらしい。
じつをいうとお茶の世界ではこれまで最終仕上げされた場所の名前が銘柄として使われていました。たとえば鹿児島で栽培されたお茶でも、最終的に静岡県で仕上げられると「静岡茶」になるし、もしかして海外からのものも「静岡茶」になっていたかもしれません。
ところが今から3年前、業界基準を決めて「○○茶」と表示するには「地元産の荒茶を100%使用したもの」との統一基準としました。つまり「静岡茶」と表示するには100%静岡県産のお茶でないとしたのです。しかしそれに反対したのが京都勢。上に書いたように「京都、奈良、滋賀、三重の4府県産茶で、府内業者が府内で仕上げ加工をしたもの」との独自基準を設けたものだから、静岡勢はえらく怒ったらしいんです。
業界の統一基準があるものの、どうも2つの表示方法が混在しているのが現状のようだ。かたや食品の表示基準を決めているJAS法ではどうなっているかというとようやく去年の10月から原産地表示が義務づけられました。といってもじつは義務づけられたのは原産国までなので、○○県産となると任意の表示になっています。
話は変わって産地といえば「松阪牛」。BSEの問題や産地偽装問題をうけて2002年にそれまであいまいだった「松阪牛」と呼ぶことのできる範囲を決めました。すなわち雲出川以南、宮川以北の22市町村で(市町村合併前の数字)、500日以上この地域で肥育されたものを松阪牛と呼ぶことができると地域基準を決めたのでした。
それで困ったのがその地域からもれた畜産農家。ついこのあいだまで松阪牛として出荷していたのに線引きされてしまったために松阪牛と銘打つことができなくなってしまったのでした(もし牛舎が市町村界上にあったらどうなるんでしょう?)。これもまた極端な話だとは思うのですが、消費者からの信頼性という点ではかなり先駆的な取り組みだったのではないでしょうか。
いずれにしても原産地表示はなかなかむずかしい問題があるようです。とくに業界の関係者の利益がからんだときには。しかしどんな場合でも消費者の利益を最大限に考えていくのでなければ、けっきょくのところ消費者からそっぽを向かれてしまうものになってしまうのではないでしょうか。
ちなみに「松阪牛」は「まつさかうし」が正しい読み方。焼肉が大好きなあなた、まちがっても「まつさかぎゅう」なんて呼ばないようにね。
by customlegend at 23:54 |
農・食・環境 |
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